エコー検査

●エコー検査とは

エコー検査とは、超音波画像診断観察装置のことをさします。
端子から超音波を体内に投射し、組織からはね返ってきた超音波を画像に変換して確認できる装置になります。
この機能をつかえば、筋肉や骨など体内の状態を確認することが可能です。

とくにスポーツでケガをした場合には、症状が改善していない状態で練習を再開すると、症状の悪化や長期化につながる可能性があります。
エコー検査で患部の状態をみきわめることで、それぞれの症状に適した対処を行えるようになります。

●エコー検査の使用方法

超音波をあてることで、患部の状態を可視化できます。
またエコー検査では、実際に患部を動かしながら筋肉や腱の状態を確認することもできます。

レントゲンやMRIといった静止画像とはちがって、リアルタイムに状態を把握できるため、今後の施術の目標を立てやすくなります。
現在では、施術所や医療機関に限らず、スポーツ現場でもエコー検査を行うことがあります。

●エコー検査の注意点

エコー検査では、超音波をあてるからといって患部の状態を改善できるわけではありません。
エコーはあくまでも、患部の状態を確認するための検査です。

施術につかう超音波機器はまたちがった機器になるため、混同しないようにお気をつけください。

●エコー検査のメリット

エコー検査のメリットは、次のようなものがあります。

・痛みがない

エコー検査では、プローブとよばれる端子を身体にあてながら検査を行います。
その端子からは超音波が発生しており、身体の組織に投射していきます。
超音波による刺激は非常に弱いため、検査中は電気のような刺激や痛みなどはとくに生じません。

・短時間で終わる

プローブを当てるだけで画像や映像に映せるため、数分から長くても十数分程度で検査が終わることがほとんどです。

・リラックスした状態で受けられる

調べる場所にもよりますが、基本的にはベッドで横になるか腰かけた状態で検査は行われます。
また、痛みはないうえに短時間で終わりますので、リラックスして検査をうけていただけます。
リアルタイムで患部の状態が画面に映し出されますので、患者様も一緒に確認していただくことも可能です。

・被爆の危険性がない

エコー検査は放射線をつかわないため、被爆の危険性はありません。
そのため、産婦人科での検査にも使用されています。

エコー検査によって次のような組織を確認できます。

●骨

骨折があるかどうかの判断でつかうことがあります。
レントゲンでは見つけにくい小さな骨折も、エコーによって映し出すことが可能です。

●軟骨

成長期の子どもにつかうことがあります。
子どものスポーツ障害に多いとされる、離断性骨軟骨炎の早期発見に役立ちます。
基本的にレントゲンでは、軟骨の撮影はできません。

●靱帯、腱

肩や肘、膝などの靱帯や腱の状態を調べることにつかいます。
エコーでは身体を動かしながら映像を映せるため、リアルタイムで組織の状態を確認できます。

●筋肉、筋膜

エコーでは筋肉を映せるため、肉離れの状態を調べられます。
また筋肉を動かしながら確認することで、筋膜の状態も把握できるようになっています。

違和感や痛みなどのある部位に超音波をあてて、状態を確認することにつかわれています。
そのほか医療機関では、次のような目的でつかわれることがあります。

・病気の有無を確認する

首や胸、お腹などにエコーをあてて、病気がないかどうか判断するためにつかわれることがあります。
しかし、エコー検査では組織に超音波を投射して状態を確認するため、空気が入る部位の確認は難しいとされています。